400年前から紡がれる山中塗は、伝統を守りながらも、常に挑戦の歴史を歩んできました。
光が透けるほど薄く仕上げる薄挽き、木面に繊細な模様を刻む加飾挽きなど、職人たちの高い技術によって生み出されるろくろ挽きの技法が特徴的ですが、産地内で製造を完結できるほど、すべての工程において高品質なものづくりが受け継がれています。
常に学び、技を磨き、ひとつひとつに妥協しない、職人たちの存在が、産地の歩みを支えています。
木地 中嶋武仁 Takehito Nakajima
1969年石川県加賀市生まれ。
1999年石川県立挽物轆轤研修所専門コース卒業。
2002年に日本工芸会正会員、2005年に伝統工芸士に認定。
日本伝統工芸展、兼六園大茶会工芸公募展、石川の伝統工芸展、山中漆器新作展などに出品、多数の受賞歴をもつ。
下地 田中昌宏 Masahiro Tanaka
1969年生まれ。
1986年から漆芸家 石川省三氏に師事したのち、1993年に独立。
高岡クラフトコンペ、兼六園大茶会工芸公募展、日本クラフト展、国際コンペ タレンテ99(ドイツ)、山中漆器漆展などに多数出品のほか、石川県を中心に展覧会に参加するなどの活動を行なっている。
拭き漆 中村周二 Shuji Nakamura
1979年生まれ。
2010年山中漆器産業技術センター卒業。
石川県山中温泉にある漆器メーカー「我戸幹男商店」に拭き漆職人として勤めたのち、独立し「拭き漆工房ふうせんかずら」を開業。
日本一の拭き漆職人を目指し、日々研鑽を積んでいる。
塗師 岩倉栄一 Eiichi Iwakura
1966年石川県加賀市生まれ。
1989年より義父秀麿に、1996年より岩倉隆斎氏に師事。
2006年には伝統工芸士に認定。また同時期に大徳寺黄梅院住職太玄師より賜る「塗師 秀磨呂」の号を引き継ぎ襲名。
石川県で個展を開くなど、精力的な活動を行なっている。